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徳島県 『徳島木のおもちゃ美術館』 ~建物で旅する愛知番外編
普段は愛知県半田市周辺の「建築」の魅力をお届けしていますが、今回は少し足を延ばして四国・徳島県へ。
建築の視点からも、そして一人の木を愛する者としても感動を覚えた「徳島木のおもちゃ美術館」について綴りたいと思います。
徳島県といえば・・・
「阿波おどり」「鳴門の渦潮」「藍染」「すだち」「鳴門金時」「徳島ラーメン」「フィッシュカツ」・・・
豊かな自然と絶景、伝統文化、特産品がたくさんある県ですが、今回こちらの美術館を訪れるにあたり、林業で地域経済の活性化を目指し様々な取り組みをされていると知りました。そんな徳島県の魅力もお伝えできたらと思います。

五感で感じる「木の温もり」と空間美
一歩足を踏み入れると、そこには芳醇な杉の香りが広がっていました。この美術館は、徳島県産の杉を贅沢に使用しており、天井を見上げれば幾何学的な木組みの美しさに目を奪われます。
特筆すべきは、小さなお子様への徹底した配慮です。空間の角は丸みを帯び、床は素足で歩きたくなるような柔らかな質感。単なる「展示施設」ではなく、建物全体が大きな一つの「おもちゃ」であり、子供たちが無意識に木に触れ、その温かさを肌で感じられる設計になっています。
各遊び場コーナーには、「あさん農村舞台」「里山ひろば」「うだつのまち」など、徳島県の伝統芸能や観光名所、豊かな自然をモチーフにしたブースに分かれていて、歴史や文化が遊びながら感じられるようになっています。
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入口を入っていくと、「遊山箱(ゆさんばこ)」の展示があります。遊山箱とは、かつて子供たちが野遊び(行楽)に出かける際に使った、三段重ねの小さな小さなお弁当箱のことで、桃の節句(ひな祭り)や端午の節句などの時期に、子供たちがこの遊山箱を持って山や海へ遊びに行く**「遊山(ゆさん)」**という習わしがあったそうです。
単なるお弁当箱ではなく、子供が持ち運びやすいように工夫された「工芸品」としての側面が強いのが特徴です。
- コンパクトな三段重ね: おかず、おにぎり、巻き寿司、和菓子などを分けて入れます。
- 外箱付き: 持ち手がついた「外箱」の中に、三段の引き出し式(または重ね式)の箱が収まっています。
- 華やかな意匠: 漆塗りや蒔絵、最近では現代的なペイントが施されたものもあり、非常にカラフルで目を楽しませてくれます。

また「里山ひろば」は、徳島のランドマーク「眉山」、四国最大の河川「吉野川」、日本の棚田百選に選出された「樫原の棚田」などを木の加工でこんな形に表現できるのか!?と驚くすてきな空間でした。
独楽やけん玉など昔ながらの遊びができるブース、木製滑り台で室内に居ながら体を動かせるエリアもあり、こんな施設がもっと身近にあったらいいなと感じました。

「木育」が育む豊かな感性
ここで大切にされているのが「木育(もくいく)」という考え方です。木育とは、木と触れ合い、木を暮らしに取り入れることで、豊かな心と森林環境への理解を育む活動のこと。
プラスチック製品にはない、木特有の不規則な木目や、使い込むほどに増す艶。それらに触れる経験は、子供たちの五感を刺激し、自然への畏敬の念を育みます。私たちデザインセンターオワリヤが家づくりで大切にしている「住むほどに愛着が湧く住まい」の原点も、まさにこの木育にあると再確認しました。
林業の活性化と地域の未来をつなぐ
この美術館のもう一つの重要な役割は、「徳島県の林業の地域活性化」です。徳島は古くから高品質な「徳島杉」を育んできた日本屈指の材木拠点。
地元の木をふんだんに使った公共施設を作ることは、地域の林業を支え、ひいては山の環境を守ることにつながります。建物を通じて地域の産業を盛り上げ、その魅力を次世代に伝える。この循環こそが、地域に根差す建築会社が目指すべき一つの理想の形ではないでしょうか。
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| 受付カウンター | 3歳以下のお子様用エリア
丸い遊具と藍染の美しい空間 |
最後に
「木」が持つ無限の可能性を、愛知県半田市周辺の皆様の店舗・家づくり、家具づくりにもさらに丁寧に取り入れていきたい。そう強く感じました。
店舗をご検討の方、住宅をご検討の方、家具製作をご検討の方は



